甲状腺機能低下症
聞きなれない名ですが、この病気を抱えている人は意外と多く、私の知人もその一人で、毎日欠かさず薬を飲み続けています。甲状腺機能低下症とは一体どのような病気なのでしょうか? 【スポンサード リンク】 ![]() 甲状腺機能低下症とは?甲状腺機能低下症の原因について体のさまざまな機能を調整している重要な器官が甲状腺です。そしてその機能が低下する最も多い原因の1つとして橋本病があげられます。別名「慢性甲状腺炎」とも言われ、体を守るはずのリンパ球が自分の甲状腺を外敵とみなし攻撃してしまう自己免疫病なのです。炎症で甲状腺の組織が破壊されたとしても予備力でホルモンが作られ多くの場合は支障がありません。しかし、破壊が進行してしまうと甲状腺機能低下症となります。また男女の発症比率では女性のほうが男性の数倍も多く、年齢とともに増えていくといわれています。さらには妊娠時にヨードを多量摂取したことにより赤ちゃんが甲状腺機能低下症になったということもいわれており、原因はさまざまです。 甲状腺機能低下症の主な症状症状としては気力低下、皮膚の乾燥、眠気、だるさ、むくみ、発汗の減少などさまざまです。甲状腺機能低下症では組織の活動レベルが下がるため、体がいつも眠っているような状態になっているといっていいでしょう。また、進行すると記憶障害、精神障害などが起こるため老人では痴呆症と間違えられたり、肝機能が低下するため肝臓病に間違えられたりもします。 甲状腺機能低下症の診断問診(甲状腺の病歴、主な症状)をしたあと甲状腺部分をみて大きさや硬さ、表面の状態を触診します。これらの検査を受け甲状腺機能低下症が疑われたら血液検査(甲状腺ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、自己抗体等の測定)が行われます。 甲状腺機能低下症の治療主に投薬治療を中心とした治療となります。 甲状腺機能低下症治療のしくみまず甲状腺で分泌されているホルモンはT3とT4です。T3は体に対して活性で、T4は体に対して不活性となっていて体内のT3は20%を甲状腺、残りの80%はT4を元に体のあちこちでつくられています。 投薬による甲状腺機能低下症の治療法甲状腺機能低下症の治療には一般的にTSHを正常に保つために適量なT4製剤のみの服用となります。T3だと即効性があるため適量を保つには服用を1日に何回も分けて服用しなくてはならず、コントロールが難しいといわれています。それに対してT4を服用することで必要な量のT3がT4を元にして末梢器官で作られるため1日1回の服用ですみます。さらにT4には持続性があり効き目も緩やかでコントロールが楽、というメリットがあるため甲状腺機能低下症には一般的にT4のみが使われることが多いのです。 ![]() その他の甲状腺機能低下症甲状腺機能低下症には他にもさまざまな種類があります。 先天性甲状腺機能低下症(別名 クレチン症)先天性甲状腺機能低下症は、生まれつきなんらかの形で甲状腺の機能が低下している病気です。原因はヨードの多量摂取、環境汚染など色々といわれていますが、はっきりしたものはいまだ不明で現時点では完治も不可能といわれていて、症状としては黄疸や泣き声のかすれ、汗をかかないなどがあげられています。新生児を対象に任意で実施されている新生児マススクリーニングで発見されることが多く早期発見、早期治療が大切です。余談ですが、先天性の病気ということで生命保険(民間保険)の加入は難しいところが多いようです。 副甲状腺機能低下症副甲状腺ホルモンは血中カルシウム濃度の上昇を厳密に調節しつつ促しますが、この副甲状腺ホルモンがうまく働かず、血中カルシウム濃度が低下してしまう病気が副甲状腺機能低下症です。原因はさまざまですが、副甲状腺ホルモンの分泌低下や副甲状腺ホルモン作用障害などがあげられ、症状としては低カルシウム血症で神経や筋肉が刺激されやすい状態になり手足、口などの筋肉の硬直または全身けいれんなどがあります。 犬にもある甲状腺機能低下症また、人間だけではなく犬などにも甲状腺機能低下症は存在します。原因も症状も似ている部分が多々あり、犬のホルモンの病気の中で最も発症率が高いようです。かかりやすい犬種にはゴールデンレトリバーやブルドッグがあげられ、基礎代謝量が低下することにより心臓の働きも悪くなります。 甲状腺機能低下症治療のこれから一度発症すると一生薬を飲み続けなくてはならない・・・完治するのは難しい・・・などといわれる甲状腺機能低下症。たしかに今は症状を安定させるような治療しかなく、毎日欠かすことのできない薬を飲み続け、苦痛に感じる方も少なくないのではないでしょうか。しかし医学は着実に進歩しています。近い将来、よい治療法がみつかり薬を飲まなくていい日がくることを祈りつつ、その日まで病気と上手に付き合っていきましょう。 【スポンサード リンク】 |